本記事では、2026年3月31日から発効となる政令第96/2026/ND-CP号(以下「政令96/2026」)に基づき、投資家・投資プロジェクトを実施する経済組織が定期的に履行すべき投資活動に関連する各報告義務についてまとめます。
1. 投資プロジェクト実施状況の報告書について
投資プロジェクトを実施する経済組織は、2026年5月15日から発効となる通達第55/2026/TT-BTC号(以下「通達55/2026」)に規定されたフォームに従い、四半期・年次の定期報告を行う義務があります。詳細は以下の通りです。
- 四半期報告書:フォームI.3.1、報告対象四半期の翌四半期の最初の月の10日までに提出。
- 年次報告書:フォームI.3.2、報告対象年度の翌年3月31日までに提出。
報告書の提出方法:国家投資情報システム(https://fdi.gov.vn/Pages/trangchu.aspx)を通じてオンラインで提出し、紙の原本を提出する必要はありません。しかし、通達55/2026により2026年5月15日から発効となる代替のフォームが頒布されていますが、システム上では依然として通達第03/2021/TT-BKHĐT号に基づくフォームA.III.1及びフォームA.III.2が表示されています。
現在未だこの問題については詳細なガイダンスが発行されていません。提出期限に遅れてしまう事態を避けるため、現時点ではシステム上のフォームに従って定期報告書をご提出いただくことをお勧めします。弊社は関連情報を継続的にモニタリングし、アップデートがありましたら随時報告いたします。
2. 投資モニタリング・評価報告書について
投資プロジェクトを実施する経済組織は、四半期・6ヶ月・年次の定期報告を行う義務があります。詳細は以下の通りです。
- 四半期報告書:報告対象四半期の翌四半期の最初の月の10日までに提出。
- 6ヶ月報告書:報告対象年度の7月10日までに提出。
- 年次報告書:翌年の2月10日までに提出。
報告フォーム:
- 通達第44/2026/BTC号(以下「通達44/2026」)に基づき頒布された四半期及び年度の投資プロジェクト実施のモニタリング及び評価に関する報告書(投資プロジェクトの実施状況及び運用・活用状況を含む)のフォーム13を利用する。
- 6ヶ月毎の投資プロジェクト実施のモニタリング及び評価に関する報告書は、政令96/2026において規定されているものの、通達44/2026には該当報告期間のフォームが存在していない。
新規定には未だ多くの不備があるため、当該報告書を提出する前には、具体的なガイダンスを受けられるよう、事前にプロジェクト実施場所の管轄地方機関とご確認いただくことをお勧めします。
報告書の提出方法:
- 輸出加工区・工業団地・経済特区に所在しない企業の場合:各地方のウェブサイト(例:ホーチミン市 http://120.72.100.66/baocaogiamsat/ 、ハノイ市 https://qlda.hanoi.gov.vn/ )を通じてオンラインで提出。
- 輸出加工区・工業団地・経済特区内の企業の場合:各管轄機関の要求に応じて、オンラインまたは直接持参して提出。
地域により報告書の提出手順や方法は異なるため、提出期限に遅れてしまう事態を避けられるよう、プロジェクト実施場所の管轄機関まで事前にお問い合わせください。
3. 運用の実態
現在、輸出加工区・工業団地・経済特区の各管理委員会は、報告制度についてより厳格に規定し始めています。それに応じて、以下の事例のように、各機関ごとに案内や要求が異なっています。
- ホーチミン市輸出加工区・工業団地管理委員会(HEPZA)の要求:
- 投資プロジェクト実施状況の報告書:四半期及び年次毎に、オンライン(https://fdi.gov.vn)で提出するとともに、署名・捺印済みの報告書のスキャンデータをHEPZAへ間接的に送付。
- 投資プロジェクト実施のモニタリング及び評価に関する報告書:四半期及び年次毎に(すなわち、政令96/2026に規定された6ヶ月報告書は要求しない)、直接持参、または郵便によりHEPZAの本部に間接的に送付する、あるいは署名・捺印済みの報告書のスキャンデータをHEPZAへ送付する方法により提出。
- ドンナイ省工業団地・経済特区管理委員会(DNIEZA)の要求:
- 投資プロジェクト実施状況の報告書:四半期及び年次毎に、オンライン(https://fdi.gov.vn/)で提出。
- 投資プロジェクト実施の監督及び評価に関する報告書:四半期、6ヶ月及び年次毎に、オンライン(https://giamsatdautuquocgia.mof.gov.vn/)で提出。なお、DNIEZAによる6ヶ月報告書の履行要求は政令96/2026の規定に基づく根拠があるものの、前述の通り通達44/2026にはこの報告期間のためのフォームが存在しない点に留意する必要がある。
このように、各地方の管理委員会の規定がそれぞれ異なるため、各工業団地・経済特区・輸出加工区の管理委員会に事前にお問い合わせいただき、具体的な案内に従ってご対応をお願いいたします。
本記事は概要をまとめたものであり、実際の適用にあたっては必ず原文の法令をご確認ください。
